身近な自然  

2022年6月6日月曜日

新田地域の湧水地見学

5月29日、南橘の自然観察と環境を守る会の会員の観察会で、太田市新田地域の湧水地を訪れた。 NPO法人 新田環境みらいの会のNさんに案内していただく。

新田の湧水群は大間々扇状地の南端部の標高55~60m付近に湧出しており、現在は20余箇所で見られるとのこと。昔はもっと多かったそうだ。平地でそれだけ多くの湧水地が見られるのは貴重である。今回は国指定史跡の矢太神水源とその近くにある妙参寺沼を見学した。

矢太神水源
湧水が砂を舞いあげているのが見られた。石田川の源流だそうで、平地に水源があるとは驚きである。石田川は、最終的には利根川に合流する一級河川とのこと。

湧水はここから南へ石田川へとつながっている。貴重な水源地のお隣には普通に見られる畑やハウスが広がっている。考えてみると不思議な光景だ。
許可を得て、水生生物専門家のTさんが遊水地に網を入れた。一すくいで網に入ったのは.....!?
アメリカザリガニ、エビなどが多数(@_@)。山の水源地ではありえない生物がいっぱい。やはり平地だ。ハゼのような魚も入っていた。
群馬県ではここだけにしか見られないナガエミクリが生息している。絶滅危惧種に指定されている貴重な植物。

妙参寺沼  
矢太神水源から南へすぐのところにあるため池。まわりには桜が植わっている。日本のため池100選に選ばれている。

サイコクヒメコウホネ 植栽されたものらしいが、きれいに咲いていた。

クロイトトンボ
他にショウジョウトンボ、シオカラトンボ、コシアキトンボ、ルリボシヤンマ?などが、コウホネ付近で見られた。
ショウジョウトンボ (Eさん撮影)
シオカラトンボ (Eさん撮影)

カイツブリ
外来種が流入するのはやむを得ないのかもしれないが、ミシシッピーアカミミガメが複数見られた。
(Eさん撮影)
サトキマダラヒカゲ (Eさん撮影)
外来植物のオオカワジシャも多い。
妙参時沼から矢太神水源に戻る道、石田川の石の上に止まるカワセミがいて、上流に飛んで行くのが見えた。小魚もたくさんいるこの川はカワセミのいい餌場なのかも。上流といっても矢太神水源で行き止まり。このあたりに常駐しているのだろうか。湧水地を巡っている?